大切なギャッベ、ウールラグの柔らかさをよみがえらせるデア絨毯工房の「乾燥と仕上げ」
素朴で優しい色合い、素足で触れたときのふかふかとした踏み心地が魅力のギャッベ。日本の住空間やインテリアにも馴染みやすく、長く愛用する絨毯として選ばれています。
毎日の暮らしの中で踏まれ続けるギャッベは、少しずつ毛並みが硬くなり、買った当初のようなもっちりとした弾力が感じにくくなることがあります。
なぜギャッベの肌触りが変わってくるの?
ギャッベに多く使われている良質なウール(羊毛)は、本来は非常に豊かな復元力と弾力を持っています。毎日の生活の中で使い続けているうちに、少しずつ毛並みが硬くゴワゴワとした質感に変化してしまう主な原因は、日常生活における「汚れの蓄積」にあります。
繊維の奥に詰まるホコリや皮脂汚れ
ギャッベは一般的なラグに比べて目が詰まっており、毛足(パイル)が長い絨毯です。足裏の汗や皮脂、室内の細かいホコリ、ペットの毛などが毛足の奥深くにまで入り込み、蓄積しやすいのです。
これらの汚れがウール繊維に絡みつくことで、繊維同士がスムーズに動かなくなり、買った当初のようなもっちりとした柔らかさが失われてしまうのです。
湿気によるウールのへたり
ウールは吸湿性と、湿気を外に逃がす放湿性にも優れた優秀な繊維です。そのため、少々の湿気であれば自らコントロールしてふかふかの状態を保てます。
しかし、日本の梅雨から夏にかけての高温多湿な環境や、お部屋の結露などによって、ウールが湿気を抱え込みすぎると話は別です。
繊維が水分をたっぷり含んで柔らかくなった状態で、毎日上から人が歩く圧力が加わることで、毛足が徐々に寝た状態で固まってしまいます。この湿気と圧力のダブルパンチによって弾力が低下し、表面がペタッとした硬い踏み心地に変わっていきます。
ギャッベのゴワつきは、汚れや湿気の蓄積によって起こります。定期的にプロの手で丸洗いし、繊維の奥の汚れをリセットしてあげる必要があるのです。
素材の特性に応じた乾燥室での管理
デア絨毯工房では、ギャッベを広げた状態で、天然石けんを使って1点ずつ手洗いします。
毛足の奥に入り込んだホコリや皮脂汚れを洗い流したあと、すすぎと脱水を行い、乾燥工程へ移ります。

水分が抜けにくいギャッベを安全に乾かすため、デア絨毯工房では素材や厚み、染色の特徴に合わせて乾燥時間や温度を調整しています。
乾燥の際は、外気や直射日光には当てず、専用の室内設備で管理します。急激な湿度変化や直射日光に含まれる紫外線は、ウール繊維の硬化や天然染料の退色につながるためです。
また、熱風で一気に乾かすことも避けています。厚みのあるウール製品を急激に乾燥させると、縮みや硬化が起こりやすくなるため、絨毯の内部に残った水分まで時間をかけて抜いていきます。
ウールに余計な熱ストレスや刺激を与えずに乾燥させることで、生乾きによるにおいやカビの発生を防ぎ、ギャッベ本来の弾力とやわらかな手触りを保ちます。
柔らかな手触りを呼び戻す、仕上げの「起毛・ブラッシング」
完全に乾燥させた後の絨毯は、毛足がさまざまな方向に寝てしまっている状態です。これをどう整えるのかで、ギャッベの手触りは変わってきます。

専用マシンを使用して、毛足を根元からしっかりと立ち上げます。
この工程によって、寝ていた毛足が立ち上がり、表面にツヤが戻ります。ギャッベならではのもっちりとした踏み心地を取り戻すために欠かせない仕上げです。

こちらは専用の櫛のような道具を使って、ギャッベの表面を優しくすき上げているところです。手に乗っているのは、繊維の奥に絡みついていた抜け毛や、遊び毛と呼ばれる不要なウール、そして掃除機では吸いきれない微細なホコリが固まったものです。
手織りのギャッベはデリケートなため、すべてを機械任せにするのではなく、品物の状態によってはこうして職人が丁寧に手作業でブラッシングを行います。
大切なギャッベだからこそ定期的なメンテナンスを
ギャッベは「一生モノ」と言われるほど丈夫な絨毯ですが、そのふかふかとした魅力を長く維持するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
大切なラグの健康と手触りを守るデア絨毯工房の専門ケアをお試しください。
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